乃木坂46を一日一曲語る 3日目『乃木坂の詩』
はい、どうも。「まじめにふまじめ」をモットーにやってます、いたがきです。
乃木坂46を一日一曲語る。3日目は『乃木坂の詩』です。
(2020年4月21日追記)この記事を加筆修正してnoteに投稿しました。今後はnoteにて投稿を続けますので、よろしければフォローお願いします。
今日のこばなし ーツバメがこわいー
僕は鳥が全般的に苦手です。なぁちゃん(西野七瀬)は過去に『乃木坂ってどこ?』で「太った鳩を見るのが好き」と発言していましたが*1、僕には意味がわかりません。なぁちゃんは可愛いし、なぁちゃんに焼きそばパン買って来いって言われたら買ってくるけど、これだけは譲れないです。太った鳩なんて想像するだけでこわい。
そしてこの5月・6月にかけて最も僕を苦しめるもの、それがツバメです。
なんでそんな低いとこ飛ぶねん!
なんでそんないきなり背後から来んねん!!
なんでこんなに巣いっぱいあんねん!!!
お聞き苦しいエセ関西弁を失礼しました。でも本当に死ぬほどこわいんです。高校受験のときに読んだ評論でなるほどなと思ったのは「稲作が生活の中心だった時代、スズメはイネを食べる害鳥なので駆除の対象であった。一方、ツバメはイネについた虫を食べる益鳥なので手厚く保護されていた。」という内容です。その名残で日本人は今でもツバメを大事にするんだとさ。めでたしめでたし。。。全然めでたくねぇ。
『乃木坂の詩』ってどんな曲?
『乃木坂の詩』は2012年2月22日にリリースされた1stシングル『ぐるぐるカーテン』のType‐Aに収録されています。乃木坂46のシンボルになることを意図して作られたアンセム的な楽曲です。*2
歌唱メンバー
歌唱メンバーは休業中だったまなったん(秋元真夏)をのぞく発売当時の全メンバーです。*3
センター
センターは生駒ちゃん(生駒里奈)が務めています。
曲調
メンバーたちが高らかに力強く歌うのが印象的な曲で、聴いているうちに拳を突き上げたくなるような高揚感があります。
MV(ミュージック・ビデオ)
『乃木坂の詩』のMVは、いつの日か乃木坂46のメンバーたちが見直した時、あの時の想いを振り返ることができるようデビュー直後の何者でもない少女たちの門出の姿を記録に残したものだそうです。秋元康の指名でこのMVを監督した振付師の南流石は「いつの日かのライブで会場中のファンのみなさんと一緒に踊れたら」という願いをこの作品に込めました。
サイリウム
両手にサイリウムを持って行う振り付けが特徴的で、ライブではアンコールで披露するのが定番となっています。公式が振り付け動画をアップ(現在は公開していません。非公式ですが動画自体はYou Tubeで見れます)しているので、サイリウムを持っている人は色を紫×紫にして、サイリウムを持っていない人は割り箸*4で、やってみよう!
『乃木坂の詩』を語る
乃木坂がどこにあるかなんて
僕らは何も知らずに来たんだ
あやふやな夢を探してただけ
-出典:『乃木坂の詩』/作詞:秋元 康 作曲:井手 コウジ
彼女たちが乃木坂46に入った理由は本当にバラバラです。例えばこんな理由。
まいやん(白石麻衣)→かねてより東京に憧れを抱いていた。アイドルに興味はなかったが専門学校の担任の先生に強く勧められたためオーディションに応募。
ななみん(橋本奈々未)→生活に困窮していて、ロケ弁が出るという理由でオーディションに応募。
なぁちゃん・生駒ちゃんetc.→家族に勧められて、または家族が応募。
『あやふやな夢』には将来なりたい仕事というだけでなく、「自分を変えたい」「こんな人になりたい」といった現状からの脱出や内面的な目標も含まれていると思います。さらに言えば、アイドルという言葉の原義が「偶像」であるように、何をもって「アイドルになった」と言えるのかについてはっきりした定義はありません。100人いれば100通りのアイドル像があると思います。“自己実現”と“アイドル”にはとても近い性質があって、『あやふやな夢』という詞はそのことを的確に捉えた見事な表現だと思います。
そこに行ったら見つかると
前を歩いてた誰かに聞いて
気づいた時には坂を登ってた
-出典:『乃木坂の詩』/作詞:秋元 康 作曲:井手 コウジ
「誰か」を当時絶大な人気を誇っていたAKB48と考えると、この歌詞は「私たち乃木坂46はAKB48さんの公式ライバルとして憧れのあなた方を倒します。」という宣言と捉えることもできます。2012年1月19日の朝日新聞に掲載された『ぐるぐるカーテン』の全面広告は「拝啓 AKB48 様」で始まるAKB48への手紙という形式になっています。その手紙の中の「好きだから 超える。」というフレーズが全てを表していると思います。
いつのまにか 僕らは(知らず知らず)
何かに引き寄せられて(運命に)
登っているのか?(この瞬間(とき))
下りてるのか?(この場所)
問いかける心の坂道
-出典:『乃木坂の詩』/作詞:秋元 康 作曲:井手 コウジ
出ました!以前のブログでも触れましたが、秋元康はこの運命に導かれるっていう考え方が大好きっていうか、それに従って生きてるような人です。
それにしても、大学の講義をたまにサボりながらこうしてブログを書いてる僕は登っているのか下りているのか。(笑うところです)
さて、ここからは証明問題です。
四期生の『4番目の光』*6と三期生の『三番目の風』*7、二期生は少し違うけど『ボーダー』がそれに近いです*8。これらの曲には2つの共通点があります。
①その期のメンバー全員で歌唱している。
②乃木坂46のメンバーとして船出するにあたり、自分たちの立場と決意を表明する曲である。
では一期生ではどうでしょう?僕は『乃木坂の詩』がこれにあたると思います。
まず①について。オリジナルの歌唱メンバーは秋元真夏をのぞく当時の全メンバー(つまり一期生全員)です。ただしこの曲は一期生の曲という位置づけではないため、ライブのときは二期、三期も合わせて全員で歌います。しかしながら、発売当時この曲に「乃木坂46としてメジャーデビューするメンバー全員で歌わせる」という意図があったことは明らかです。
次に②について。これは先述のとおりです。AKB48の公式ライバルという立場。そしてそれぞれがあやふやな夢を探して運命的に集まり、同じ坂を登り始めた私たち。これから私たちはただ正面だけを見つめてこの坂をがむしゃらに登って行きます。という決意表明になっています。 Q.E.D.
一つだけ断っておくと、一期生には『against』*9という一期生の曲があります。これも確かに上の①と②を満たしているんですが、僕の考えだと『against』は『乃木坂の詩』の“第二章”あるいは“アンサーソング”という位置づけです。このへんのことは『against』のときに語ろうと思います。
おわりに
乃木坂46の一人称は〈僕〉だよなぁって話もしたかったんですけど、また別の曲で語ります。
なんかやけに注釈多くなっちゃったな。
では、また明日。stay tuned!
*1:『乃木坂ってどこ?』#31 はじめてのエピソードトークで爆笑連発
*2:アンセムとは元々は聖公会の教会音楽の一種。 聖歌、交唱賛美歌。 特定の集団のシンボルとしての賛歌、祝いの歌、祝曲。-Wikipediaより引用
*3:安藤美雲、生田絵梨花、生駒里奈、市來玲奈、伊藤寧々、伊藤万理華、井上小百合、岩瀬佑美子、衛藤美彩、柏幸奈、川後陽菜、川村真洋、齋藤飛鳥、斎藤ちはる、斉藤優里、桜井玲香、白石麻衣、高山一実、中田花奈、中元日芽香、永島聖羅、西野七瀬、能條愛未、橋本奈々未、畠中清羅、樋口日奈、深川麻衣、星野みなみ、松村沙友理、宮澤成良、大和里菜、若月佑美、和田まあや
*4:メンバーもサイリウムの代わりに割り箸を使って練習していた。NOGIBINGO!3の#12を参照。
*5:『乃木坂工事中』#34 若月佑美の脱マジメ化計画 で爆誕した伝説のネタ『箸くん』を披露する若月佑美。彼女はこのあと、良くも悪くも『箸くん』と長く付き合っていくことになる。
*6:2019年5月29日リリースの23枚目シングル『Sing Out!』Type-Dに収録。遠藤さくらがセンターを務める。
*7:2017年3月22日リリースの17枚目シングル『インフルエンサー』Type-Dに収録。大園桃子がセンターを務める。
*8:2015年3月18日リリースの11枚目シングル『命は美しい』通常盤に収録。正確には研究生から正規メンバーに昇格した二期生6人によるユニット曲。寺田蘭世がセンターを務める。
*9:2018年4月25日リリースの20枚目シングル『シンクロニシティ』カップリング曲。生駒里奈が最後にセンターを務めた曲であり、彼女のソロダンスパートがある。