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乃木坂46を一日一曲語る  15日目『涙がまだ悲しみだった頃』

はい、どうも。「まじめにふまじめ」をモットーにやってます、いたがきです。

乃木坂46を一日一曲語る。15日目は『涙がまだ悲しみだった頃』です。

 

 

(2020年5月4日追記)この記事を加筆修正してnoteに投稿しました。今後はnoteにて投稿を続けますので、よろしければフォローお願いします。

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今日のこばなし -新シングル楽曲予想-

選抜予想

少し前に乃木坂46の24thシングル選抜発表がありました。

4期生センターと桃子(大園桃子)の選抜落ちは予想していましたが、一列目の5人中3人を4期生が務め、それに伴ってまいやん(白石麻衣)が5thシングル『君の名は希望』以来となる二列目に下がったのには驚きました。

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ところで、僕にはひとつだけ不満があります。

それは選抜メンバーの予想はみんなやりたがるのに、ニューシングルの楽曲がどんなものか予想している人は少なくない?というものです。曲から乃木坂46を好きになった僕にとって、新曲がどう来るかはとっても気になるトコロです。

楽曲予想

てなわけで、予想してみましょう。

まず、リリース時期から言って夏曲になるでしょう。

さらに、4期生がフロントなので若々しさを押し出したフレッシュな感じを売りにすると思います。

しかし、秋元康のフェチを考えると若さ=足りなさ・不器用さなので、夏曲の中では『ガールズルール』より『逃げ水』に近い「多感で繊細な青春」の儚さと美しさを表現したものになると予想します。

さらに少し視点を変えて、今作のフォーメーションの1列目は左から堀未央奈、賀喜遥香、遠藤さくら(センター)、筒井あやめ、齋藤飛鳥の5人です。

4期生以外の二人(堀未央奈齋藤飛鳥)と言えば、『あの教室』を歌っている二人です。『あの教室』という曲は透明感と切なさが凄まじいだけでなく、MV(ミュージック・ビデオ)や曲調に不思議感があってとってもクセになります。MVの監督をしているのは山岸聖太さんで、この方は『逃げ水』のMVも監督されています。僕は山岸さんの独特な世界観が大好きなので、ニューシングルのMVは山岸さんが来るんじゃないかと期待しています。


乃木坂46 『あの教室』Short Ver.


乃木坂46 『逃げ水』

 

『涙がまだ悲しみだった頃』ってどんな曲? 

『涙がまだ悲しみだった頃』は2012年8月22日にリリースされた乃木坂46の3rdシングル『走れ!Bicycle』のType-Aに収録されています。

 

歌唱メンバー

歌唱メンバーは、安藤美雲伊藤寧々岩瀬佑美子衛藤美彩柏幸奈川後陽菜川村真洋齋藤飛鳥斎藤ちはる中元日芽香永島聖羅能條愛未畠中清羅樋口日奈宮澤成良大和里菜和田まあや、の17名です。3rdシングルのアンダーメンバーです。

 

センター

センターはねねころの愛称で親しまれ、2014年にグループを卒業した伊藤寧々が務めています。

 

曲調

キャッチーなメロディと、切ない歌詞やイントロのピアノが特徴的な曲です。

 

歌詞

utaten.com

 

MV(ミュージックビデオ)

 女子高生たちの一夏の淡い恋と友情を、きらめく海や田園風景を交えて描いたもので、ラブレターを届けに走る女子生徒たちの姿がサビの頭からスローモーションを用いて印象的に仕上がっています。ダンスシーンは海辺で撮影されました。


乃木坂46 『涙がまだ悲しみだった頃』Short Ver.

 

東海道線の歌

この曲は仮歌の題名が「東海道線の歌」だったため、振付にも電車を思わせるものが採用されています。*1

 

『涙がまだ悲しみだった頃』を語る

まず語るべきは、イントロのピアノです。僕のイメージでは、このイントロを聴くと自分の前を自転車が通り過ぎる感覚を覚えます。それも颯爽と漕いでいるのではなく、上り坂を一歩ずつ踏み込んで一生懸命進んでいる感じです。

 

星新一とフラペチーノ

日本を代表するショートショート作家の星新一は、こんな言葉を残しています。

青春とはもともと暗く不器用なもので、明るくかっこよくスイスイしたものは商業主義が作り上げた虚像にすぎない

『マルチョン名言集・格言集』

 とってもいい言葉ですね。そして、乃木坂のイメージは前者の「暗く不器用な青春」なんじゃないかなと思います。

僕のように商業主義が作り上げた青春の虚像に辟易していた人が少なからずいて、そういう人たちに歌詞が刺さったのも乃木坂46が売れた要因の一つかもしれません。

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星新一(1926-1997)

ところで、星新一のこの言葉は『涙がまだ悲しみだった頃』の歌詞を一言で表しているような気がします。

涙をすぐ流せばよかった

我慢しなきゃいけないものだって思ってた

そう笑顔の作り方忘れて

友達や親に当たってしまった

心のあちこちが青い痣になったあの日

傷つくにはまだ幼かった

- 出典:『涙がまだ悲しみだった頃』/ 作詞:秋元康 作曲:内田智

思春期って本当に苦しいですよね。自分の事さえよくわからないんだから、友達や親にどう接していいかなんてまるでわからない。 

大学生になってから高校の友達とフラペチーノを食べに行った時、ふと思いついて友達に「青春っていつ終わるんだろうね。僕はいま大学一年生だけど、まだ青春の中にいるのかな?」と聞いてみました。まあその友達は僕がこういうことを言ってくる奴だと知っていたので適当にスルーしてくれましたが、現時点での僕なりの答えは「心の痣が思い出になった時に青春は終わる」というとてもキザなものです。傷つきかたを知って、現実を受け入れることを覚えた時、アオハルは終わります。

なんかさみしいですね。このブログを書き始めたのは、「今の感性を、見える景色を書き残しておきたい」というさみしさもある気がします。

 

「恋をしてた」と「恋をしてるつもりだった」のちがいは「今が思い出になるまで」

確かにそう私は

あなたに恋をしてた

ってかね恋をしてる

つもりだったのよ

- 出典:『涙がまだ悲しみだった頃』/ 作詞:秋元康 作曲:内田智

 この歌詞はいろんな解釈ができると思います。僕の考えだと、この女の子は確かに「恋をしてた」と思います。しかし今、この女の子はおとなになりました。そして当時を回想し、「あの頃の私は恋に恋する少女で、相手の本質なんて見えてなかったわ。所詮は恋をしてるつもりだったのよ」と結論づけているのではないでしょうか。

「経験」の角が取れて、丸みを帯びた「思い出」になったとでも言えましょうか。その過程で人は強くなるのかもしれません。しかし、それはとてもさみしいことでもあります。「思い出」になるとは言い換えれば「過去のもの」になるということだからです。

少し話が逸れますが、乃木坂46の4thアルバムのタイトルが『今が思い出になるまで』になると知ったときは鳥肌が立ちました。日本No.1のアイドルに上り詰め絶頂期を迎えた一方、卒業ラッシュで次々とメンバーがグループを巣立っていく現状に心を振り回されているファンに向けての「どんな“今”も、いつかは思い出になる。だからどうか“今”だけの乃木坂46を楽しんでください」というメッセージだと感じました。

 

アイドルも青春も結局どういうものなのかよくわかりません。しかし、それは「思い出」になる前の感覚的な経験に近いものなのではないでしょうか。

 

うまくまとまらん。

 

おわりに

本日(2019,7/31)の25:00放送の『乃木坂46オールナイトニッポン』で24thシングル『夜明けまで強がらなくてもいい』が解禁されるみたいです。タイトルからして、僕の予想はいい線いってるんじゃないか!? 

楽しみに待ちましょう。

「なんか訳わかんないこと言ってるヤツがいるぞ」でも「なんかコイツ面白くない?」でもいいのでぜひこの記事をSNSでシェアしてください!切なる願いです。

では、また明日。 stay tuned!

 

 

 

 

 

*1:仮歌とはまだ作品として世にリリースされる前に、仮で録音される歌のこと。この仮歌を歌う人を仮歌シンガーなどと呼ぶ。ひとつの曲が制作され、それがレコード会社より正式に発売されるまで、そこには様々な過程がある。
この仮歌もそのひとつで、まず作曲家が制作した歌なしの状態の曲に、仮歌シンガーが仮歌を入れる。
その音源がコンペに出されたり、または実際に歌うアーティストの元に練習用として届けられたりする。